導入事例
アパレル

電話件数削減でヘルプデスクの業務効率化

株式会社TSIホールディングス
プラットフォーム部 IT戦略部 郷家様 プラットフォーム部 IT戦略部 木村様 プラットフォーム部 IT戦略部 吉田様

TSIホールディングスは、国内外に27社のグループ会社を持つアパレル企業グループ。ファッションを通じて人々の心を輝かせる価値を創造し、明日を生きていく歓びを社会と共に分かち合うという経営理念のもと、時代の流れを先取りする最高のクリエーションとライフスタイル提案を通じて世界で最も愛されるグローバルグループを目指しています。

TSIホールディングスではM&A、海外進出、EC事業におけるオムニチャネル化を積極的に推進してブランディングとビジネスモデルの構築に努めています。子会社や関連会社、ブランドが新たに加わることが多くなっているため、使用するシステムや用語などが異なる組織同士がいかにスムーズにつながるかが重要になります。2015年には、グループ共通のインフォメーションやログインした個人のスケジュールなどがWEB上で表示されるポータルシステムを全社導入しました。そして2019年にポータルシステムのトップ画面に「AI-FAQボット」を設置し、従業員のシステムに関する質問に自動で対応することにしました。

導入前の課題と検討期

当社ではシステムに関する質問を電話で受け付けるヘルプデスクを設置していました。しかしここで問題となったのが「同じ質問が頻繁に来てしまうこと」でした。

たとえば「ログインパスワードを忘れた」といった質問は日々たくさんありました。パスワードを忘れた場合、電話対応はいずれにしろ必要になるのですが質問者があらかじめ申請方法などを調べてもらった方が対応はスムーズになります。

ほかにも社員異動の際に役職や責任範囲などに合わせてシステムへのアクセス権限を設定するのですが、申請で「前任者と同じ権限にしてください」と言われても本当にその権限で良いのかこちらで判断できない場合は差し戻すしかありません。

出張申請や経費精算に関する質問など、総務や経理に聞かなくてはならないこともシステムの入力が伴うためIT戦略部のヘルプデスクに質問が来てしまうという問題もありました。結果、対応がたらいまわしになり質問した従業員にとってもストレスになります。

よくある質問は社内のイントラネットでQ&Aの履歴を残したりマニュアルを用意していたのですが、なかなか読んでもらえません。どこに適切なマニュアルがあるのかわからないので結局電話で質問が来てしまうのです。特に店頭に立って働く方々には、わからないことを口頭で質問する文化が根付いていることも電話で聞いてしまう理由なのだと思います。

システム上の疑問が発生した場合に、まず自分で調べてもらい電話で答える必要があることのみヘルプデスクを利用するというルールにするためのツールとして「AI-FAQボット」の導入を決めました。

電話件数削減でヘルプデスクの業務効率化

ポータルシステム上に『へるぴぃ』という名称で「AI-FAQボット」のウィジェットを設置しました。親しみやすいキャラクターにすることで利用率が上がると考えました。

導入した際、従業員には「電話件数を減らし、業務効率を向上する」という目的を周知。質問がある場合はまず「AI-FAQボット」を使ってもらい、解決できなければ電話で問い合わせをしていただくフローを伝えました。部署によっては独自に「AI-FAQボット」の利用方法の資料を作ってくれたところもありました。

IT戦略部では過去の質問内容を分析し、よくある質問は「AI-FAQボット」で解決できるようFAQデータを更新することで回答を充実させていきました。また個人で行うPCの設定方法、共通のシステムのマニュアルなどはポータルシステム内にPDFを格納し、回答欄にURLを貼り付けて閲覧できるようにしました。

「AI-FAQボット」導入後OS入れ替えなどのイベントにより上下することはありましたが、電話での問い合わせ件数、ヘルプデスクの業務工数は概ね右肩下がりになっています。 

ヘルプデスクの業務工数グラフ

導入直後の2019年下半期、7月からの数字を見ると顕著な効果が見られます。問い合わせの総数が各種のイベントにより上昇しても、電話件数は7月から12月の間で653件から418件、2020年1月には370件まで減少しています。

また業務工数を減らす観点から重要な数値として、すべての問い合わせのうち電話質問が占める割合があります。これは2019年7月に66.2%だったものが12月は49.2%、そして2020年1月は46.5%まで減少しています。

電話対応の負担が小さくなったことにより、ヘルプデスクで行う社内PCのキッティングなど電話対応以外の作業時間を確保でき効率化に繋げることができました。

使用するごとに回答の精度が向上

「AI-FAQボット」のFAQはExcelのみで管理できるため、データの入力はとても簡単です。「AI-FAQボット」の管理ツールを開きながらExcelを開き、同時に更新、編集できるのも便利です。

従業員には「AI-FAQボット」の正答率を上げるため、利用した後に表示される「この回答が役に立ちましたか」という質問に答えてもらうようお願いしています。回答が間違っている場合は「いいえ」を選択してもらうことで、メールで確認をすることができます。メールの情報を共有することで新たなQ&Aを追加していき、その甲斐あって使い勝手は日々向上しています。

キーワード検索の他、多くの人が検索する言葉をカテゴリー表示できる機能も便利です。特に当グループではグループ会社や部署間の外線番号、内線番号が頻繁に変わるので番号を調べるニーズが多くなります。

そこでカテゴリーで「外線表」「内線表」を表示し、ワンクリックで組織やメンバーの電話番号を調べられるようにしたところ非常に多く使われているようです。

外線・内線表はヘルプデスクの業務でもよく使います。たとえばグループ会社の社員から電話がかかってきて「後で折り返ししてください」と言われるのですが、社名や部署名を言わず苗字だけ言って電話を切られてしまい、その方がどこに所属する方なのかがわからないというケース。これまでは話した内容で部署を予測していましたが「AI-FAQボット」で苗字を打ち込むと社名や部署が選択肢として表示されるため、検索の効率が上がりました。

また違った使い方として「愛称」を入れる使い方をしています。例えば「鈴木」さんに「スーさん」といった社内呼称を紐づけておけば、グループ内に同姓の方が複数いる場合でもすぐに検索できるようになり便利です。

※記載内容は2020年3月時点のものです。

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